ブラック・ジャック
第84話「デベソの達」
『作品内容』
三角達吉は知恵が遅れていて、またその大きなデベソのために友達もいなかった。
ある時掘り出した貝の化石を先生(下田警部)に誉められた事から化石掘りに凝り出す。
彼は犬のような勘で様々な化石を掘り当てるのだった。
今ゴルゴサウルスの化石を掘り出しているが、彼は他人の助けを必要とせず、すべてを自分の手で掘り出そうとしていた。
記者(十銭ハゲ)が取材に来ても追い返す始末であった。
そんな時腹痛で倒れ、M大学考古学研究所の教授(ヒゲオヤジ)の手でブラックジャックの元へと運び込まれた。
彼は嵌頓ヘルニアであったが、腸を10センチほど切って一命を取りとめた。
しかし、雨がひどくなり化石は他人の手で掘り進む事になった。
電話でこの事を話しているのを聞いた達吉は手術後がふさがらないうちに病室を抜け出す。
ブラックジャック等が駆けつけた時には手後れであり、彼はせめて化石のそばにいつまでもいたいと言って息を引き取った。
上野の科学博物館でこのゴルゴサウルスの展示が行われた会場には側にひっそりと一人の骨格標本が立っていた。
<参考文献:チャンピオンコミックス>
『図版使用書籍』
手塚治虫博物館(1998年)