「ピノキオ」
『作品内容』
一匹のさまようこおろぎ。
ゼベット爺さんの家にたどり着く。
爺さんは時計や人形を作って,猫のフィガロたちと暮らしていた。
ある夜「子供がほしい」と星に願いを込める。
すると青い妖精がやってきてピノキオと名をつけていた人形に生命を吹き込む。
それ見ていたこおろぎのジミニィはピノキオの良心になるようにといわれる。
次の日,しゃべるピノキオに驚くゼベット。
早速学校に行かせようと送り出す。
悪い狐にだまされたピノキオは舞台で歌を歌い,踊りを披露する。
その気になったしまったピノキオは旅芸人に捕まってしまう。
様子を見に来たジミニィはこれまた捕まってしまうが,助けようとしたピノキオの優しい心にほだされて二人とも自由になる。
歩いているとまた悪いやつらに捕まってしまう。
木につながれて身動きのできないピノキオ。
その頃帰ってこないピノキオを心配したゼベットはフィガロたちを連れて探しに出る。
外国へ行ったと聞かされたゼベットは船を使って海に出るのだった。
大してピノキオはジミニィと一緒に鷲に連れ去れてしまう。
親切な鷲によって医者にかかるピノキオ。
青い妖精が現れて薬を飲めと言う。
苦いものは飲みたくないピノキオはわがままを言うが最後は飲む。
そして妖精になぜ学校へ行かなかったのかと聞かれるとあることないことをしゃべりだす。
するとその鼻がぐんぐん伸びていく。
そう,うそをつくと鼻が伸びていってしまうのだ。
反省したピノキオは決してもう嘘はつかずにゼベットに孝行すると妖精に約束する。
元の場所に戻るピノキオ。
そこへ現れたのはあの狐。
ピノキオの持っている金貨を見て増やす方法を教えるから付いてくるように言うとピノキオは付いていってしまう。
土の中に金貨を埋めるピノキオ。
しばらくして戻ると金貨は狐たちが持っていってしまっていた。
裁判をするとピノキオは逆に有罪になってしまう。
恩赦があって牢を出ることはできたが,お金はないし,働く気もない。
優しいカタツムリさんがご飯を用意してくれたが持ってきてくれるのに二晩もかかる。
そしてそのカタツムリは青い妖精だった。
ピノキオは今度こそ反省してゼベットの元に戻ると約束する。
途中である少年に出会うピノキオ。
その少年は夢の国がある南の島へ向かうのだと言う。
お迎えの馬車が来て,ピノキオもまんまとその馬車に乗ってしまう。
着いた南の島はお菓子が山盛りにあり,楽しいことばかりだった。
そしてついに酒やタバコにも手を出してしまうピノキオは追いかけてきたジミニィにも冷たく当たる。
するといつしかピノキオにはロバの耳が生え,手足もロバになってついにはサーカスに売られてしまう。
今日芸を仕込まれるピノキオ。
いよいよ本番の日,客席に青い妖精を見つける。
曲芸は失敗ばかりで鞭でさんざっぱら痛めつけられてしまう。
ゼベットの元に行きたいと願うピノキオの前にゼベットの居所を知る犬が現れる。
ゼベットはピノキオを探しているうちに鯨のおなかに入ってしまい,すでに2ヶ月が経っているという。
犬は大きなハトに変身して,ピノキオを海まで連れて行く。
海に入ったピノキオは魚たちに毛皮をむしられ,結果元の姿に戻ることができる。
鯨のモンストロを探すピノキオとジミニィ。
やっと探し当てると飲み込まれてしまう。
おなかの中には倉庫番をしているマグロに出会う。
モンストロはおなかの中に食料をとっておいて少しずつ消化しているのだった。
その倉庫の一角でピノキオはゼベットと再会を果たす。
逃げ出す算段をするピノキオたち。
ゼベットの持っていたコショウを使ってモンストロにくしゃみをさせて逃げ出すことに成功する。
しかしモンストロはすごい勢いで追いかけてくる。
マグロ君に乗ったピノキオたちは崖伝いに逃げ,モンストロはがけ崩れの中に埋まる。
しかしピノキオもゼベットを守ってばらばらになってしまう。
家に帰り泣き崩れるゼベット。
そのとき,青い妖精が現れて親孝行をしたピノキオを人間の子供に生まれ変わらせるのだった。
喜び喚起するゼベット。
そんな幸せな二人を見たジミニィはそっと立ち去る。
<参考文献:手塚治虫のディズニー漫画>
『一口メモ』
『図版使用書籍』
手塚治虫漫画40年(1984年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫大全(1997年)
フィギュア王 no.11(1998年)
手塚治虫全史(1998年)
手塚治虫表紙絵集(2016年)