「落盤」
『作品内容』
前橋(ランプ)は大村という少年と20年前落盤事件があった現場に来ていた。
前橋は事件の事を話し出す。
大村は前橋がラジオでしゃべったテープを持ち出して彼の話の食い違いを指摘する。
白を切る前橋に今度は新聞の記事を持ち出す。
さらに前橋の20年前の日記をも出しその内容を指摘する。
最後に当時落盤事故で志望した石井(力有武)が最後に書きつけたメモを取り出す。
前橋は石井に貸した30円を返したくないばかりに彼を嵌めたのだ。
実はこの大村という少年、石井の息子であり前橋に復讐をするためにここに来たのだった。
前橋は水筒の中に入っていたシビレ薬で立てなくなっていた。
5分後に発破をかけると言い残し大村は立ち去る。
背中に前橋の声を聞きつつ歩き出す少年だが、後30秒というところになって前橋を助けに走り出すのだった。
<参考文献:講談社全集>
『一口メモ』
「X」という劇画雑誌に掲載された実験的な作品。
前橋の思い出話はギャグタッチで描かれ、テープ、新聞、日記、書き付け、と話が真実に近づくに連れて絵が劇画調に変わっていく。
『図版使用書籍』
手塚治虫全百科(1981年)
手塚治虫漫画40年(1984年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫大全(1997年)
手塚治虫全史(1998年)
僕らの愛した手塚治虫(2006年)
手塚治虫の「新宝島」(2007年)
ダ・ヴィンチ2008年7月号(2008年)
上を下へのジレッタ<完全版>(2008年)
芸術新潮2008年11月号(2008年)
手塚治虫ぴあ(2016年)
手塚治虫語辞典(2023年)
手塚治虫キャラクター名鑑(2024年)