「バンビ」
『作品内容』
森ではウサギのおばさんが大騒ぎ。
殿様鹿に若様が生まれたのだ。
おばさんの息子のサンバーがべビィと呼べずにバンビと呼ぶとそれを母親鹿は名前としてサンバーをお守り役に依頼する。
やっと立てるようになったバンビを連れてサンバーが遊びに誘う。
でも足を鳴らしてモグラのモーグリを困らせたり,カニを追いかけて池に落ちたり,いたずらばかり。
母はバンビをつれて牧場へ出かける。
そこでは人間に気をつけるように言われる。
群れの中で親戚のファリーンを紹介される。
そしていたずら好きなロノにつれられて人間のいるほうへ向かう。
落ちていた帽子を人間に届けたバンビはお菓子をもらって帰ってくる。
バンビはロノに言われた「父なし子」と言う言葉が気にかかっていた。
蛙のおじさんは「お父さんがいない子のこと」と教えてくれる。
不安になり一人森をさまようバンビを狼が襲う。
それを森の殿様鹿が勇敢に助けてくれる。
そして季節は冬に向かう。
動物たちは冬の支度をし,吹雪の中で鹿たちはコケや木の皮で飢えをしのぐ。
おなかをすかせたバンビはサンバーとともに人間の小屋へ出かけていく。
見よう見まねでケーキを作ってしまう二人だったが,帰り道で人間に追いかけられてしまう。
母親はバンビに自分とは反対に逃げるように話し,駆け出す。
銃声が響く中,独りぼっちになったバンビは殿様鹿に出会う。
彼こそがバンビの父親だった。
そして冬が終わり春がやってきた。
すっかり成長したバンビ。
蛙のおじさんはバンビやサンバーたちに異性に現を抜かさないように言って聞かせる。
しかしバンビはファリーンと再会してしまう。
それをよく思わないノロはバンビに戦いを挑む。
その最中,人間の放つ鉄砲の音が響く。
ノロはそれにやられて谷底へ落ちていく。
すっかり慢心したバンビは仲間の言うことも聞かずに人間の焚き火の跡を訪れる。
そこにあった残り火をいじっているうちに山火事になってしまう。
迷うバンビの前に父が現れるがバンビを火から守るうちに怪我をしてしまう。
バンビは必死に父を連れて谷の水の中へ入っていく。
ファリーンに見つけてもらったバンビ親子だったが冬が訪れ,父親の容体はあまりよくない。
そんな森を狼が襲う。
サンバーは妻が産気づいて4匹のかわいいウサギを生む。
巣から少しでも離すために狼に追われていく。
それを助けるバンビ。
さらに狼に襲われているファリーンを助け,森の王者へと育っていく。
次の春,ファリーンは双子を産む。
バンビの成長を見届けた殿様鹿は森をバンビに任せるのだった。
森の中の葉っぱでヒョウタンツギ(p.8)出演
<参考文献:手塚治虫のディズニー漫画>
『一口メモ』
ディズニーの許可を得ないと再刊できないため,絶望的と考えられていました。
ところが2005年にバンビのDVDが発売されるのに合わせてディズニー側から再刊の話があったようです。
かつての「ライオンキング」問題のときに訴えをしなかった手塚側にディズニーが配慮したという話もありますが,さて!?。
『図版使用書籍』
手塚治虫漫画40年(1984年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫大全(1997年)
フィギュア王 no.11(1998年)
手塚治虫全史(1998年)
手塚治虫表紙絵集(2016年)
手塚治虫は「ジャングル大帝」にどんな思いを込めたのか(2021年)