「ピンクの天使」
『作品内容』
<'57年4月号>
ピンクは実は雲。
地上に遊びに来てロックの車に乗せてもらう。
ロックは姉に頼まれてピアノのライバルである春江を飛行場まで送るように頼まれる。
姉の心の優しさにうたれたロックだったが、実は姉はロックの車に細工をして春江をウィーン行きの飛行機に間に合わないようにしようとしたのだった。
ピンクは飛行場の周りを雲で覆わせ、飛行機の時間をずらす。
車の故障のためタクシーできたロックと春江は何とか間に合う。
ピンクは姉にもお灸を据えたのだった。
<'57年5〜10月号>
雨雲のブラウンに言われ地上に行けなくなってしまったピンクだったが、こっそり降りてきてしまう。
そこで彼女は籠の鳥同然の生活をしている王女さまに出会う。
ピンクは王宮を煙幕で覆って王女さまを連れ出す事に成功する。
途中補導官(力有武)に掴まりそうになるが、ある男によって助け出される。
しかしその男は人売りであり、ふたりは再び逃げ出す。
そんな中ピンクはブラウン一族に見つかってしまい、王女は独りぼっちになってしまう。
途方に暮れる彼女を助けたのはマイルスと名乗る青年だった。
彼は売れない絵描きであり、かつては腕利きのギャングだった。
彼のもとには昔の仲間(丸首ブーン)が仕事の誘いに来ていたが、今はただの絵描きだといって話を断るのだった。
マイルスは王女の絵を描き、画商(花丸博士)のもとに持っていくがブーンの手が回っていて絵は買ってもらえない。
とうとうマイルスはブーンに手を貸し、十万ドルの首飾りを盗み出してしまう。
パトロールに囲まれたマイルスは王女によって命は助けられるが、彼女の正体を知ってしまい落胆する。
取り調べ中に宝石店の主人が首飾りは無事だといってくる。
マイルスたちが盗み出したのはピンクの変身したものだったのだ。
判事(豚藻負児)は彼らを無罪にして放免する。
王女の事が忘れられないマイルスのもとにお城から使いが来、王女の家庭教師を命じられるのだった。
どん底亭の客でクッター、
遊園地でヒョウタンツギがそれぞれ出演。
<'57年11月号〜'58年2月号>
ブラウン氏の娘のセピアによって起こされた台風でピンクはある島まで飛ばされてしまう。
その島には学校もなかったが、宝が隠されているというので注目されていた。
島の娘のサユリは宝に目が眩んだ叔父叔母によって宝の在処をはかされようとしていた。
ピンクは教師の扮装をして彼女をかばう。
サユリはピンクの忠告を無視して宝のある場所へ向かう。
しかし、途中で叔父叔母に見つかってしまう。
さらにピンクは偽者の教師である事がばれてしまう。
島には本物の教師がやってきたのだ。
ピンクは駐在(ノールス・ヌケトール)に頼み、サユリを助けに行く。
強欲な叔父叔母はサユリの両親を九州に監禁していた事も明らかになる。
ピンクはセピアとも仲直りするのだった。
<参考文献:蟲の森>
『図版使用書籍』
別冊奇想天外8 SFマンガ大全集(1979年)
手塚治虫全百科(1981年)
手塚治虫作品集4「リボンの騎士」(1984年)
手塚治虫漫画40年(1984年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫大全(1997年)
手塚治虫全史(1998年)
クラシック音楽館(2008年)
手塚治虫美女画集(2014年)
手塚治虫キャラクター名鑑(2024年)