「アトムキャット」
『作品内容』
<アトムキャット誕生>
いじめられっこのつぎ夫はごみ捨て場で死にかけていた猫を拾ってきた。
家族に反対され捨てに行く途中で車にはねられてつぎ夫は怪我を、アトムと名づけられていた猫は死んでしまう。
その車を運転していたのは地球に旅行に来ていた宇宙人だった。
彼らはつぎ夫の記憶にあるアトムを参考にして猫を生き返らせてしまう。
つぎ夫が目覚めたときそこには言葉を解し、空を飛ぶ猫「アトム」がいた。
喜び家に帰るとそこには爆発で崩れた我が家があった。
アトムはその瓦礫をすべてのけるが、父親は喫茶店に行っていたため無事だったのだ。
天馬博士、
アトム、
中村課長、
田鷲警部、
ノールス・ヌケトール、
手塚先生が出演。
<アトムの初恋>
つぎ夫がひとめぼれしてしまった少女、エリカ。
彼女の飼っていた猫がハイキングの途中はぐれておたふく山にいるという。
つぎ夫はアトムに頼んでその猫・ムンクを助けるように頼む。
山火事になっているおたふく山からムンクやほかの動物達を助けることに成功したアトムだった。
ムンクにひとめぼれしたアトムはその気持ちを伝えるが、彼女は普通のオス猫と友達になりたいといって立ち去る。
さらにエリカはいじめっ子のカダフィの妹だった。
落ち込むつぎ夫とアトムだったが、カダフィとエリカ、ムンクがお礼にやってきて気持ちが晴れるのだった。
ハムエッグが出演。
<悪霊ネコ・メフィスト>
アトムたちの家の近くに引っ越してきた悪霊ネコ・メフィスト。
彼はムンクを狙ってアトムと戦いを続ける。
最終的にはつぎ夫の父親が作った防犯ロボットの前にメフィストは倒されてしまう。
<親のいないアトム>
親のいないアトムを不憫に思ったつぎ夫は父親の研究室からマネキ猫ロボットをアトムに与える。
アトムは喜ぶが、下水道に落してしまう。
へどろの中から何とか見つけ出すことに成功する。
しかし、それはマネキ猫型の爆弾だった。
アトムが猫の手を下に下ろすとそれは爆発してしまう。
嘆くアトムを慰めるつぎ夫。
ヒゲオヤジ、
タマオ、
ケン一、
四部垣、
お茶の水博士、
ヒョウタンツギが出演。
<海賊の宝物>
カダフィが言い出した、宝島へつぎ夫もアトムと共に出掛けていく。
しかし、そこは鳥が支配している島だった。
彼らは人間が近づかないように知恵を振り絞っていた。
アトムは島全体を鳥かごにしてしまい、彼らから宝物も何とかするといわれる。
つぎ夫が見付けた宝物はなくしてしまったパンツの代わりに鳥の羽毛で出来たパンツだった。
カダフィの船の同行者で力有武が出演。
<絵を描くアトム>
ビルを写生していたために掴まってしまうつぎ夫。
そこは武器取引の場所であり、つぎ夫はその現場を描いてしまったのだ。
アトムが助けに行って事無きを得、警察署長から密輸団のボスの似顔を描くように頼まれてしまう。
どう考えてもアトムの描く絵の方が旨いのだった。
密輸団でノールス・ヌケトール、
タコが出演。
<ネコのミイラ>
かつて王様が死んだときに一緒に殺されてミイラにされたネコ。
彼はその恨みを晴らすために霊となってアトムの前に現れた。
自分の味方にしようと思ったのだ。
しかし、アトムはつぎ夫を守ってミイラネコをやっつける。
<参考文献:講談社全集>
『一口メモ』
とっても可愛いネコ・アトムの活躍をもっと見たかったと思います。
最後のエピソードでミイラネコが言う「きっと今に人間に思い知らされるぞ、ネコは人間を信じてはいかん…」というセリフはそのままロボットにも置き換わるセリフだと改めて思いました。
『図版使用書籍』
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫マンガ大全(1997年)
手塚治虫博物館(1998年)
手塚治虫キャラクター図鑑1(1998年)
鉄腕アトムコンプリートブック(2003年)
MOE 5月号(2003年)
図説鉄腕アトム(2003年)
扉絵原画コレクション1971-1989(2018年)
手塚治虫キャラクター名鑑(2024年)