「38度線上の怪物」
『作品内容』
不規則な生活がたたって結核まであと一歩になってしまった少年。
寝込んでいるときに彼は不思議な夢を見るが、目が覚めるとなぜか熱はすっかり下がっていた。
不思議に思いながら、川原に佇んでいると喉からたんが出た。
そしてふと見るとそこには二人の男(ヒゲオヤジとケン一)がいた。
彼らは少年の吐いたたんを焼きながら涙するのだった。
二人は少年の全快祝いにも出席し、そこにいた人達(少年の同僚:馬場のぼる、福井英一、手塚先生、ハム・エッグ、警官:ランプ)に不思議な話を始める。
ある腐ったパンを食べた二人。
彼らはその中にあったカビによって体が縮んでしまう。
ついには細菌サイズになってしまい、空中を漂っているうちに少年の体の中に入ってしまったのだ。
そこで二人は白血球と戦う結核菌の集団に出会う。
その中の一人モードという女性を白血球から守ろうとするケン一だったが、結局は少年の体を思い白血球に味方してしまう。
しばらくしてカビの効き目の薄れたふたりはからだが元に戻り始め、少年のタンと供に体外へ放出されたのだった。
少年の同僚でノールス・ヌケトール(p.223)、椿姫のアルマンでサボテン君、平手造酒で力有武が出演。
<参考文献:角川文庫>
『原形作品』
吸血魔団
(1948年・書下ろし単行本)
『映像化』
鉄腕アトム88話「細菌部隊」
(1963年・虫プロ製作:テレビアニメ)
『関連映画』
1966年
「
FANTASTIC VOYAGE(邦題:ミクロの決死圏)」【米】
(監督:リチャード・フライシャー,主演:スティーブン・ボイド)
『図版使用書籍』
手塚治虫全百科(1981年)
手塚治虫漫画40年(1984年)
手塚治虫展図録(1990年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
こころにアトム(1995年)
手塚治虫大全(1997年)
フィギュア王 no.11(1998年)
手塚治虫全史(1998年)
虫の標本箱解説(1998年)
手塚治虫の「新宝島」(2007年)
手塚治虫美女画集(2014年)
手塚治虫表紙絵集(2016年)