「化石島」
『作品内容』
化石島にやってきた新聞記者のロック、漫画家の手塚先生、そして詩人の谷間コダマの三人。
そのそれぞれが見た夢のお話。
・ロックの夢
彼の泊った宿にやってきた二人の男。
シャーロック・ホームズ(アルベルト)と国立博物館の館長だった。
彼らはルパンに盗まれた彫刻がこの化石島にある事を突き止めて訪ねてきたのだ。
しかし、館長が実は本物のルパンであり、彼は彫刻が戦火に焼かれたりする事を恐れてこの島に運び込んでいたのだ。
その野望はロックが破るが、ホームズと供に船に彫刻を運んで船に乗っていると、潜水艦の無差別攻撃で泡と消えてしまう。
が、その彫刻さえもルパンにだまされた偽物だった。
・手塚先生の夢
人類の祖先の秘密を探りにきた殿村教授とそれに同行する手塚先生。
ある粉が知恵を発達させる事をつきとめ、島の動物達に飲ませてしまう。
動物達によって逆に檻に入れられてしまうが、大量の粉を飲ませれば元に戻る事を知り事無きを得る。
・コダマの夢
天国から降りてきた妖精エロス。
コダマは彼女と体を取り替えられてしまって天国へ登る。
そして人々に「愛」を与える仕事をするのだが失敗つづき。
一方コダマの姿になったエロスはある彫刻家(手塚先生)のためにアムールの像の写真を与える。
そのおかげで我に返ったエロスは体を元に戻すのだった。
・その他の夢1
インディアンの酋長(レッド公)の息子のロックと鉄道会社社長の息子のサム。
彼らはロックが鉄道に引かれた事件をきっかけにして入れ替えさせられた。
それ以来ロックは勉強して今はモーガン(ハム・エッグ)が経営する鉄道会社に雇われる鉄道公安官に、サムは酋長に可愛がられて立派なインディアンになっていた。
モーガンがしくんだ鉄道に乗り込んだロックや十銭ハゲ、アッゴー等。
その鉄道にはインディアンが攻撃を仕掛ける事になっていた。
再会するサム親子、しかしモーガンによって親子ともども撃たれてしまう。
そして酋長は我が子ロックをそのまま恋人ロッテと共に行かせるのだった。
・その他の夢2
我が子を改造して海でも生活できるようにしてしまった赤壁博士。
彼は糾弾され、命を落すが息子のピピは亀に育てられて生き延びていた。
マスコミは騒然となるが、見世物のようになるのを嫌ったピピは再び海へと帰っていった。
岩でヒゲオヤジ(p.171)、群衆でヒョウタンツギ(p.284)が出演。
<参考文献:角川文庫>
『リメイク』
ピピちゃん
(1951年・おもしろブック)
『図版使用書籍』
手塚治虫マンガ漫画館(1977年)
手塚治虫全百科(1981年)
手塚治虫まんが大研究(1982年)
手塚治虫漫画40年(1984年)
付録漫画傑作選(1985年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
手塚治虫論(1992年)
こころにアトム(1995年)
月刊カドカワ9月号(1995年)
手塚治虫大全(1997年)
フィギュア王 no.11(1998年):小学館全集表紙
ダ・ヴィンチ8月号(1998年)
手塚治虫博物館(1998年)
手塚治虫全史(1998年)
コミック・ゴン 第3号(1998年)
ある日の手塚治虫(1999年)
手塚治虫記念館(第5刷)(2003年)
僕らの愛した手塚治虫(2006年)
芸術新潮2008年11月号(2008年)
「地上最大の手塚治虫」展(2012年)
手塚治虫とキャラクターの世界(2013年)
僕らが愛した手塚治虫<復活編>(2016年)
手塚治虫表紙絵集(2016年)
手塚治虫語辞典(2023年)
手塚治虫キャラクター名鑑(2024年)