「エンゼルの丘」
『作品内容』
第一章"どれいをのがれて"
ルーナ姫は貝の中に入れられ海に流されてしまった。
それを拾った船長はいい人であり、記憶を失った彼女の身元を探ろうとする。
しかし、ルーナ姫は奴隷証人(ブク・ブック)の手に渡ってしまう。
助けたのは日本人の英二という青年だった。
彼は船の船長であり、ルーナは船員(ラムネ,カルピスら)に可愛がられて日本へとつく。
英二の家にはルーナそっくりのあけみという妹、政治家の父親(メイスン)、画家の母親がいた。
母親の描く絵でヒョウタンツギ(p.48)が出演。
第二章"あけみという少女"
あけみの代わりに教会にいったルーナは島から送られた殺し屋(金三角ら)に襲われるが、神父(ヒゲオヤジ)に助けられる。
そしてその殺し屋はルーナと間違ってあけみをさらっていく。
殺し屋は英二の船に乗ってエンゼル島を目指す。
英二はあけみとともに人質として島に上陸する。
その島にはルーナの姉と名乗るソレイユという少女がいた。
あけみは依然ルーナと間違われていて、神への生け贄とされるが彼女を助けたのは人魚たちだった。
仏像(?)で手塚先生(p.58)、その他ヒョウタンツギ(p.88)が出演。
第三章"人魚の淵"
英二はあけみの救出に成功するが、女祈とう師・ピョーマの追撃に遭って再び別れ別れになってしまう。
あけみはブーじいと名乗る老人からエンゼル島の歴史を聞く。
一方英二はソレイユを誘って島を抜けようとするが彼女は島民を捨てていくことは出来ないという。
島にきたと思ったルーナが偽者と知ったピョーマはチャー、ベター二人の殺し屋を日本へ差し向ける。
第四章"殺し屋ふたり組"
日本ではあけみの父親の草原順平が暗殺されてしまう。
家は役人(ランプ、ハム・エッグ、レッド公)によって差し押さえられる。
ルーナはあけみの振りをして母親とともに小さい家に引っ越す。
そしてある時、記憶が鮮やかに蘇るのだった。
しかし、川に落ちた同級生を助けたとき殺し屋の流した丸太に頭をぶつけて病院へ運ばれる。
命に別状のないルーナ。
気のいい殺し屋チャーとベターは結局ルーナに忠誠を誓うのだった。
漫画家で手塚先生(p.202)が出演。
第五章"ピョーマの船"
業を煮やして自らルーナを殺しに日本へと向かうピョーマ。
その船の水先案内人をしているのは変装した英二だった。
もちろんあけみも部屋の中に隠れていた。
彼を疑うピョーマは船が日本に近づくと彼を筏に乗せて海に捨ててしまう。
第六章"せまる魔手"
あけみの母親は日本にきたピョーマにだまされて多額のお金を失ってしまう。
しかし、ルーナの優しさの中で貧乏長屋で元気に二人は暮らしていた。
チャーとベターは海の上を漂うあけみと英二を見付け日本へ連れ帰ってくる。
ルーナは二人が帰ってくると家を出て行き、南へ向かう船に潜り込むことに成功する。
そこにはかつて英二の船で働いていたフグ平(カルピス)がいて彼女の面倒を見ることになった。
船の後を追うピョーマ。
一方、英二は船会社を首になっており、ピョーマに頼まれてルーナを暗殺しようとした殺し屋(丸首ブーン)に呼び出される。
第七章"エンゼル島最後の日"
ルーナはフグ平と二人でエンゼル島に向かっていたが、途中鱶に襲われる。
それを助けてくれたのはルーナと同じ人魚族のピレーネ王子だった。
エンゼル島に着いたルーナはソレイユと再会を果たす。
しかし島には終わりのときが近づいて来、既に大きな地震が始まっていた。
二人はピョーマに命を狙われるがそれを助け、ピョーマを殺したのはピレーネ王子だった。
彼はその後にピョーマが自分の母親であり、自分のためにエンゼル島を手中に収めようとしていたのだと知る。
一方英二は殺し屋に脅され、エンゼル島に来ていたが彼らを迷宮に誘い込む。
英二だけはルーナとソレイユによって助け出された。
二人は消え行くエンゼル島とともに姿を消してしまう。
<参考文献:講談社全集>
『図版使用書籍』
別冊奇想天外8 SFマンガ大全集(1979年)
手塚治虫全百科(1981年)
手塚治虫作品集4「リボンの騎士」(1984年)
手塚治虫漫画40年(1984年)
アサヒグラフ2月24日号(1989年)
コミックボックス5月号(1989年)
手塚治虫の軌跡(1992年)
こころにアトム(1995年)
手塚治虫大全(1997年)
手塚治虫博物館(1998年)
手塚治虫全史(1998年)
MOE 5月号(2003年)
フィギュア王No.129(2008年)
手塚治虫美女画集(2014年)
僕らが愛した手塚治虫<復活編>(2016年)
MOE 3月号(2016年)
手塚治虫表紙絵集(2016年)
手塚治虫の世界(2017年)
扉絵原画コレクション1950-1970(2017年)
手塚治虫の美男美女画集(2017年)
僕らが愛した手塚治虫<推進編>(2018年)
手塚治虫語辞典(2023年)
手塚治虫キャラクター名鑑(2024年)